投資とギャンブルは何が違うのか？｜【要約】お金のむこうに人がいる（田内学）

こんにちは、たっきーです！

たきログでは個人資産1000万円をもつ専業主婦が、書籍から学んだ金融知識を発信しています。

本日は『投資とギャンブルの違いについて』です。

あなたのそんな悩みを解決します。

この記事は『お金のむこうに人がいる 元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた 予備知識のいらない経済新入門』（田内学著）を参考にしています。先日、要約記事を公開しました。

今回は『投資とギャンブルの違い』に絞って解説します。

それでは、早速いきましょう！

株式投資の99%はギャンブル

「お金はギャンブルに使うのではなく、投資に使うべきだ」。この考えは、投資をしている人からすれば言わずと知れたことです。

株式に投資をすれば会社の成長につながり、いずれは誰かの効用へとつながります。
しかしそれが当てはまるのは１％以下だけです。

年間の株式売買のほとんどが、ただの転売だ。つまり株式投資の99%以上はギャンブルだ。

田内学.お金のむこうに人がいる 元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた予備知識のいらない経済新入門.ダイヤモンド社.

会社の成長につながるのは１％以下

事実、株式投資のほとんどのお金は、株式を”転売した人”に流れています。

2020年の証券取引所での日本株の年間売買高は744兆円。
一方で、証券取引所を通して、会社が株を発行して調達した資金は２兆円にも満たない。

田内学.お金のむこうに人がいる 元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた予備知識のいらない経済新入門.ダイヤモンド社.

742兆円は転売した人に流れており、会社の成長にはほとんど寄与していないのです。

株式の取引市場を盛り上げることで、会社が株を発行しやすくなっているという側面はあります。

誰が働いて、誰が幸せになるのか

会社から新たに株が発行されるときに購入する。それ以外の取引は、すべて転売になります。

「誰が働いて、誰が幸せになるのか」を考えることが重要

田内学.お金のむこうに人がいる 元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた予備知識のいらない経済新入門.ダイヤモンド社.

あなたが転売された株を購入することで幸せになっているのは、株を転売してくれた人の生活です。
つまり99％は、ギャンブル（賭け事）なのです。

「投資」とは何か？

では、投資とは一体何なのでしょうか？

２つの意味をもつ「投資」

投資とは「将来のために使う労力」

田内学.お金のむこうに人がいる 元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた予備知識のいらない経済新入門.ダイヤモンド社.

たとえば、本ブログでも自己”投資”の１つとして読書を提案していますが、読書も将来の選択肢を広げるための労力といえます。また先ほど紹介した「株式投資」も、”投資”であることに違いはありません。

このように私たちが普段使う「投資」という言葉には、２つの意味が含まれています。
１つは「将来のための使う労力」。もう一つは「投機」と呼ばれるギャンブルです。

投資と投機の失敗がもたらすもの

「投資（将来のために使う労力）」と「投機」には、失敗があります。

投機の失敗はただの「損」ですが、投資の失敗には「私たちの生活を豊かにする機会を失った」ことへの罪が含まれます。

僕たちが流している投資や消費のお金が、労働の配分を決めていて、その配分によって未来が作られている。

田内学.お金のむこうに人がいる 元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた予備知識のいらない経済新入門.ダイヤモンド社.

たとえば、現代がここまで情報産業を発展させたのは、お金がつぎ込まれたためではなく（その後ろに隠れた）膨大な労働が費やされた結果です。

私たちは投資することで、未来をどのように作り上げるかという労働の配分を決めています。

労働が注ぎ込まれることで新たな価値（効用）が生まれ、より快適で便利な生活を送れるようになっている。

田内学.お金のむこうに人がいる 元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた予備知識のいらない経済新入門.ダイヤモンド社.

投資の失敗例

本書で投資（将来のために使う労力）の失敗例として挙げられているのが、”不動産投資”です。

人口の減少が予測されている日本でも、依然として不動産投資が加熱しています。
新築アパートが建設されても人口は減少しているため、空室率が増加する。

注ぎ込まれた労働に対しての効用を考えれば、社会全体として決してプラスとはいえません。
労働の無駄遣いの一例です。

まとめ

今回参考にした書籍はこちらです