こんにちは、たっきーです!
たきログでは個人資産1000万円をもつ専業主婦が、書籍から学んだ金融知識を発信しています。

今回は祖母名義の農地を売却したので代理で確定申告してみた体験談です。農地売却における800万の特別控除を利用しました。
- 農地売却における確定申告書の作成手順
- 郵送提出した書類一覧はコレ!
- 農地売却における800万の特別控除について解説
- 確定申告の難易度はどれくらい?
それでは、早速いきましょう!
年金受給者が農地売却した場合には、確定申告が必要!



土地を売却した場合は、その土地の名義人による確定申告が必要です!
我が家が農地売却に至った経緯


昨年の2024年、認知症の祖母に代わり母が生前整理の意図で祖母名義の農地(田んぼ)を売却しました。それに伴い、国税庁HPの「確定申告作成コーナー」を利用してパソコンで確定申告書を作成し、郵送提出しました。



参考までに、我が家の状況をかんたんにご説明します
- 祖母は公的年金受給者、かつ認知症で病院に入院中
-
代理として孫のわたしが確定申告書を作成し、郵送提出しました。
- 代理で確定申告するには本人のサインが必要?
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必要ない(祖母は病状が酷く署名することが困難なため、これは助かった!)
- 農地売却は県の農業振興推進機構を通しておこなった
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我が家の農地はもともと知り合いに委託している状況でしたが、昨年、祖母の生前整理のために母が田んぼを手放したいとのことで今回の農地売却に至りました。
最終的な売却先は委託していた知り合いの方で、購入後も農地として利用するとのこと。市役所で相談したところ、我が家→農業振興推進機構へ売却の流れとなりました。
(その後、農業振興推進機構→貸していた知り合いの方へ売却される)
売却先の農業振興推進機構とは?


行政やJAグループ等と連携をはかりながら農業の担い手支援事業を行い、農業の活性化に寄与する団体。
農地売買事業(離農や規模縮小を希望する農家の農地を買い入れ、新しい担い手となる農家に売り渡しを行う)を利用し、売却させていただきました。
農業振興推進機構を利用するメリット
- 800万円の特別控除が受けられる
- 契約や登記などの煩雑な事務手続きは機構におまかせできる
- 登記費用も負担してもらえる
- 適正価格で売却できる
- 公的機関なので、心理的にも安心!
年金受給者が農地売却した場合の確定申告書の作成手順
(医療費控除あり)


では、さっそく確定申告書を作成していきましょう!
事前に準備する書類
確定申告書の作成にあたり使用した書類の一覧です。
事前に準備すべき書類一覧
- 公的年金等の源泉徴収票
(なお、給与所得がある場合は会社の源泉徴収票を準備) - 売却したときの契約書
(売却金額、売却先、売却物件の所在地、面積等が確認できる書類) - 売却にかかった費用の領収書
- 医療費の領収書(もしくは、医療費控除の明細書)
- マイナンバーカード(もしくは、個人番号通知カード)



医療費控除に関しては、【医療費控除の明細書】をエクセルで作成すれば領収書の提出が不要になります。
手順1:申告準備





祖母はマイナンバーカードを取得していないため、今回は書面での提出を選択しました。なお、e-Taxの利用には事前登録が必要になりますので、ご注意ください。




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注意点
「※事業所得や不動産所得がある方は「決算書・収支内訳書(+所得税)」を選択してください」とありますが、土地の売却は〝不動産所得〟ではなく〝譲渡所得〟に当たりますので「所得税」が正解です!
譲渡所得 → 土地の譲渡(売却)による収入






手順2:収入の入力
続いて、収入の入力です。



祖母の収入は「公的年金」と「農地売却による譲渡所得」なので、それら2つを入力していきます。その他の収入がある方(給与/企業年金/退職金など)はご自身の状況に応じてそれぞれ入力してください。
必要な書類
- 公的年金等の源泉徴収票
- 譲渡(売却)したときの契約書
(売却金額、売却先、売却物件の所在地、面積等が確認できる書類) - 譲渡(売却)費用の領収書
(仲介手数料や諸経費の領収書)


















まずは「譲渡価額の内訳等」欄の「入力する」をクリック









入力は契約一件ごとに記入していきます。
1つの土地ごとではないので注意しましょう!










続いて「譲渡(売却)するために支払った費用」欄の「入力する」をクリック






取得費について



今回売却した田んぼは先祖代々受け継いできた土地なので、当時の取得費は不明です。
今回のケースのように購入の金額が不明であるときは「取得費は入力不要」です。
その場合、取得費を譲渡(売却)価額の5%とした上で、長期譲渡所得として計算されます。






他にも費用があれば適宜入力する。











今回は農地売却における特別控除の特例を受けるため、該当する特例を選択します。
農地保有の合理化等のために農地等を譲渡(売却)した場合の
800万円の特別控除の特例(措法34条の3)について
農業委員会のあっせんにより認定農業者等に農地を売却した場合には、譲渡所得について800万円の特別控除が受けられます。








(今回は農地売却なので、土地100%で入力する)





なお、今回は特例「措法34条の3」が適用されるため、登記事項証明書の添付は不要ですので「いいえ」を選択しましょう。










手順3:控除の入力
続いて、控除の入力です。



祖母は「医療費控除」を申請するため、そちらを入力していきます。その他の控除がある方はご自身の状況に応じてそれぞれ入力してください。
必要な書類
- 医療費控除の明細書(医療費集計フォーム)









今回は国税庁が配布している「医療費集計フォーム(Excel)」をダウンロードし、明細書を作成しました。確定申告書類の提出時に集計フォームも添付します。























祖母は世帯主(配偶者は死別)なので、特に入力はありませんでした。
「次へ進む」をクリック


令和6年度の所得税に関して、納税者本人とその配偶者や扶養親族1人につき、所得税3万円、住民税1万円の合計4万円が控除されるもの
手順4:その他の入力




































最後に作成したデータを念の為ダウンロードしておきましょう!


最終的に提出した書類一覧
提出した書類一覧
- 確定申告書類
(本人確認書類として「個人番号通知カードのコピー」および「保険証のコピー」を添付しました) - 農地売却に伴う契約書類一式
- 医療費控除の明細書
農地売却における確定申告の難易度はどれくらい?



当サイトの手順通りに進めれば、そんなに難易度は高くありません。
一時間ほどで作成できると思います。
特にパソコンを所有している・エクセルが使える状況であれば、税理士さんに依頼する必要はないと思います。
今回の記事が誰かの参考になったら幸いです!